高齢者は裸眼生活を

今日から本格的に今年が始まりました。午前中は大勢の患者さんに来ていただき、午後1時まで診療し、2時から4時半までみっちりと白内障手術を行ないました。

本日来られた新患の患者さんでは、白内障手術ご希望の患者さん以外でも、2週間のお正月休みがあった間の網膜循環障害やARMDなど多彩な症状の患者さんが大勢お見えになりました。

午後からの手術では多焦点IOLを5名に使用いたしました。白内障手術の中で多焦点IOLを使用する比率は確実に増えています。術後にメガネが必要というのと、メガネなしで日常生活がこなせるというのとでは、やっぱり異なりますので、多焦点の良さが見直されて来たということです。

ただ、メガネなしで過ごしていただくためには「裸眼視力」が良くなくてはなりません。そのため、屈折誤差、つまり残余の乱視、近視、遠視に対する対策が必要となってきます。軽度な屈折異常を安全確実に治療できるレーシックを毛嫌いしていては、多焦点の移植手術が始まりません。これは、患者さんにも治療を担当する医師にも言えることです。

多焦点眼内レンズ移植というのは、術後に裸眼で生活していただくということですから、「屈折矯正手術」のひとつということです。若い人に対するレーシックやICLと同じカテゴリーに入ります。

当院では、今年から、この事実を強調するために、HPにおける手術実績の分類方法を変えております。是非ご参照ください。

メガネやコンタクトは確かに便利ですが、70代以降には気軽に使えるものではありません。80代、90代ともなると、メガネすらいちいち装用するのが面倒になりかねません。ずぼらしてぼやけたままで生活すると、転倒事故や認知症につながることがあります。

高齢者こそ「裸眼での生活」を目指すべきと考えます。白内障手術はそれを実現するチャンスですから、もし手術が必要と言われたならば、この機会を逃してはいけません。

当院では、裸眼生活を実現する「屈折矯正白内障手術」に力を入れています。必ずしも高価な多焦点IOLが必要というわけでもありません。お気軽にご相談ください。

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