OCTモニタリングシステム

眼科においてOCTの発展は目を見張ります。最初は眼底疾患の診断、緑内障の診断のツールとして始まり、今や、眼底では血管造影撮影も可能で、眼底以外でも前眼部OCT、あるいはOCTを利用した眼軸測定などなど、OCTの応用はまだまだ続きそうです。

後眼部の手術との関連では、硝子体と網膜の詳細な観察が可能となり、術前、術後の経過観察に有用なばかりか、手術の計画、内容にまで必要となっております。

後OCTの画像により、黄斑前膜の掴む位置や切除範囲を前もって観察しておきます。手術の最中にもその画像を頼りに行うこともまれではありません。ということで、最近は術中OCTということも一部の顕微鏡では可能になりつつあります。

当院では最近、OCT画像を手術室でもモニタリングするべく工事をして、手術室において大きなモニター画面で観察できるようにいたしました。

早速硝子体手術に応用したのはもちろんですが、前眼部の手術においても、乱視矯正軸の位置決めに前眼部OCT CASIA2の画像を利用して、効率的かつ確実な手術が可能となりました。多焦点眼内レンズ、トーリック眼内レンズ、レンティス、LRIおよびICLなどの屈折矯正手術に威力を発揮いたします。CASIA2では乱視軸を写真に写しこんで、結膜血管を頼りに軸決めをすることができます。

手術顕微鏡に内臓されたverionやORAなどの大がかりな装置は高価で取り扱いも難しそうですが、写真映しこみ法は簡単で時間もかかりません。それでいて、手術の効果はとても優れています。角膜の前、後面の両方を計算したリアルな乱視軸と乱視量が利用できるからです。

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