韓国ドラマ「密会」

最近はすっかり下火になった韓流(韓国ドラマ)ですが、朴クネ大統領が辞任に追い込まれた一連のスキャンダルと「似ている」と評判のドラマがありますので、早速見ることにいたしました。「密会」という題名で、自己流で研鑽した天才ピアニスト(20才)とそのピアノの先生になる40才の女性の恋愛を描いたドラマです。

ドラマの内容はともかく、設定がとても興味あります。天才ピアニストと年上のピアノ教師との恋愛、結婚は、有名なピアニストのポゴレリッチで実際にあった話です。ポゴレリッチが初来日した際、会場の前のほうで母親くらいの女性が見守っていました。この方が実は先生兼奥さんだったのです。この方が亡くなられたあと、ポゴレリッチは演奏が出来ないほど落ち込んだそうです。今はなんとか演奏会を行なっているようですが、昔とは異なります。

ドラマで主人公と先生が愛を育むシーンでは、シューベルトの連弾曲、幻想曲へ短調が使われています。素晴らしい選曲です。

主人公が演奏するリストのスペイン狂詩曲、ラフマニノフパガニーニ狂詩曲、チャイコフスキーの松雪草(ピアノ曲集四季より)などどれも奇麗な曲ばかりで、あまりにもよかったので、チャイコフスキーの松雪草を含め、秋の歌、トロイカをクリスマス会で演奏しました。

余談ながら、クリスマス会ではリスト「愛の夢ショパン「幻想即興曲シューベルト「楽興の時」も一部を演奏しました。

また、主人公がピアノをあきらめそうになったときに先生が送った本は我が家にも所蔵している「リヒテル」です。

リヒテルは不遇な幼少期を送った大ピアニストで、先生の家に居候していたとき、グランドピアノの下で寝たこともあったそうです。

これは我が家のピアノです。さすがにこの下では寝る気がしませんね。

ドラマ中で、先生を現実世界の美人ピアニスト、マリア ジョアオ=ピリスになぞらえています。

このCDでは一回り以上も若いと思われるチェリストショパンソナタを共演しています。

韓国ドラマではクラシック音楽やその業界を題材にしていることも多く、興味深い作品が多いです。「ベートーベンウィルス」「蒼のピアニスト」などです。

最近、ショパン コンクールの優勝者が韓国から出ましたし、クラシック音楽の分野での活躍が目立ちます。

ST