緑内障手術について

今日もお昼から白内障手術でした。昨日は網膜剥離に対する硝子体手術と緑内障手術(濾過用デバイスを用いた濾過手術)を行いました。

患者さんからよく訊かれるご質問に、「緑内障は手術で治りますか」というのがあります。白内障と同じ感覚で緑内障が治ると考えるのは、名前が一字しか違わないので無理もありません。

しかし、緑内障はまず、常に手術を必要とする訳ではありませんし、手術をしたからと言って完全に治るというものでもありません。

緑内障に対する手術は、薬物(点眼薬)による治療でも視神経萎縮が進行する場合に行います。また、手術で眼圧を下げたとしても、萎縮が更に進むこともあります。ただし、眼圧降下と視野欠損の遅延に相関関係があることは確実ですので、手術により眼圧を下げることは緑内障の治療法として確立されています。

視神経萎縮が進みやすい症例は、言い換えれば神経が弱いということで、ちょっとした眼圧の上昇、場合によっては正常眼圧でも進行します。その場合、眼圧は15mmHg以下にするのが効果的とされており、濾過手術の適応になってきます。

濾過手術(トラベクレクトミー)も、デバイスの保険適用で安定した成績が出せるようになっており、ありがたいことと思っています。

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