甲状腺異常に伴う目の病気

甲状腺の異常が、目もしくは目の周囲に影響を及ぼしたものを甲状腺眼症と呼びます。
甲状腺機能亢進症であるバセドウ病に伴う眼球突出は特に有名で、街中でも時々見かけます。また、有名人の方が発症してニュースになることもあります。
甲状腺眼症の症状は多彩で、眼球突出以外にも、まぶた、目の動き、視力の低下など様々な症状を引き起こします。
今月の眼科学会雑誌では、妊娠中の甲状腺神経症(視神経が侵されます)の3例が報告されていました。私も以前、甲状腺神経症を眼科雑誌に報告したことがあります。甲状腺眼症といえば、一般的には眼球突出と眼球運動障害ばかりに注意がいきがちなのですが、やはり他の所見や症状にも細心の注意を払う必要があります。
当院でも、他院でものもらいと診断されたが点眼しても治らないとの訴えで受診された患者さんが、腫れたまぶたがやや上がっているように思えたので、念のために採血して調べたところ、甲状腺の異常が発見されたという例もありました。
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